詩跡名 西湖
別称 福州西湖
地理 福建省福州市
代表作 宋・陳長卿「西湖」、 辛棄疾の詞(ツー)「賀新郞」
訪問日 2010.9
関連語
その他  
説明 西湖…福州西湖。福州市区西北部、臥龍山下にある。西晋の太康3年(282)、郡守厳高が農地灌漑のために造る。五代・閩(びん)のとき、閩王王審知(おうしんち)の次子、王延鈞が位を継ぎ、湖辺に亭・台・楼を造って御花園として、宋代、遊覧の地となる。宋・陳長卿「西湖」詩には

楊柳の両堤 緑蔭連なり
芰荷
(きか)(ヒシとハス)十里 香風馥(かお)


辛棄疾の詞
(ツー)「賀新郞」に、

煙雨偏(ひと)えに宜しく 晴れて更に好し
西施の 未だ嫁がざるに約略
(にた)


と歌われ、小西湖とも呼ばれる。

 湖の中にある開化嶼
(しよ)には、宛在堂(えんざいどう)・開化寺(唐代の建立)などが置かれた(湖辺から道が通じる)。宛在堂は明・正徳年間(1506~1521)に創建された傅汝舟(ふじょしゅう)の別荘である。彼の「宛在堂(えんざいどう)を築かんと擬(ほっ)し、石門の隠者を招き奉る」詩には、

城外の西湖 煙霧の光
孤山 宛
(あたか)も水の中央に在り
門開いて 独樹 青磴
(せいとう)(黒ずんだ石段)に懸かり
(こみち)繞りて 千花 碧堂に上る


云々と詠まれている。宛在堂の名は「孤山 宛も水の中央に在り」の地勢に基づく。宛在堂自体も興廃をくり返し、清・林則徐は道光7年
(1827)喪に服するために帰郷したとき、西湖を浚渫し、ここを執務の場所とした。現在の宛在堂は1997年の再建である。西湖周辺は民国3年(1914)、西湖公園となる。
(植木 久行)

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