詩跡名 洛陽橋
別称  
地理 福建省泉州市
代表作 陳称「泉州の万安橋に題す」、王十朋「洛陽橋」
訪問日 2010.9
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その他  
説明  洛陽橋…古くは万安橋ともいう。泉州市の東北(泉州市鯉城区東約10キロ)に位置する。恵安県から泉州市にいたる(境界線上の)洛陽江の、海に入るところに架かる、大きな石造―花崗岩の橋であり、交通・輸送の要衝となる。伝説によれば、唐の宣宗はかつて微行して訪れ、山川の美しさを見て、「吾が洛陽に類(に)たり」といったという(『方輿勝覧』巻12、泉州、洛陽江の条に引く『図経』)

 北宋の泉州太守蔡襄
(さいじょう)(字君謨(くんぼ)―著名な書道家、1012-1067)が皇祐元年(1053)、橋の建造を提唱した。蔡襄の「万安橋記」によれば、泉州万安渡石橋は嘉祐4年(1059)に成る。もとの長さは1・2キロ、幅は約5メートル。蔡公祠(忠恵蔡公祠、蔡襄祠ともいう。橋の南。宋代の初建、清代の再建)のなかには、蔡襄手書の「万安橋記」の宋碑が伝存する。現在の橋の長さは834メートル、幅7メートルである。

 宋・陳称の詩「泉州の万安橋に題す」には、

海を跨いで橋を為
(つく)り 石を布くこと牢(かた)
(なん)ぞ知らん 直下 霊鰲(れいごう)(伝説中の、山を背負う巨大なウミガメ)を圧するを


と詠まれている。また劉子翬
(りゅうしき)「洛陽橋」には、

海を跨ぐ飛梁(ひりょう)(高い橋) 石を畳(かさ)ねて成り
暁風十里 瑶瓊
(ようけい)(美玉[の橋])を度(わた)


王十朋「洛陽橋」詩にも、

北のかた中原を望めば 万里遥かなり
南来して喜び見る 洛陽橋
人は行く 海を跨ぐ金鰲
(きんごう)の背を
亭は圧す 空に横たわる玉蝀
(ぎょくとう)(白い虹。アーチ形の石橋の比喩)の腰を


などと歌われている。その後も明・謝粛「万安橋」詩などの作が伝わり、王世貞の詩には閩中の名勝として詠まれている。
(植木 久行)

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